コミックス・ジャーナル」(The Comics Journal、略称TCJ)は、アメリカ合衆国で1977年から現在まで発行され続けているマンガ情報・評論誌。
アメリカでは1960年代、70年代を通して、マンガ愛好家、コレクターたちの活動が新たな局面を迎えていた。この時代に全米各地でコンベンションが立ち上げられ、ファンダムが成立していく。
「Xero」「Alter-Ego」「Comic Art」「The Comicollector」「The Rocket’s Blast」などの同人誌も次々と創刊されている。彼らの活動は、マンガがアカデミズムの関心をまだそれほど引かない時代にあって、当時の状況を伝える貴重な資料となっている。また、当時のコレクターたちが築き上げた細かな作品リストは、公共図書館にマンガなど収蔵されない時代になされたカタロギングとして今でも欠かせない。
なかでも「コミックス・ジャーナル」は今でも発行が続けられているきわめて重要な雑誌だ。この「コミックス・ジャーナル」が電子出版社Alexander Street Pressの提供するデジタル・アーカイブ・パッケージ「アンダーグラウンド・アンド・インディペンデント・コミックス」(Underground and Independent Comics, Comix, and Graphic Novels)に収録されると発表された。
このデジタル・アーカイブは公共図書館などに提供されるオンライン・データベースで、アンダーグラウンド・コミック、オルタナティブ・コミックについて研究するために必要な、1950年代から現在までにいたる7万5千ページのマンガ作品、2万5千ページの関連資料が含まれている。
関連資料には、コミック排斥運動に重要な役割をはたした故フレデリック・ワーサム氏の『無垢への誘惑』(Fredric Wertham, Seduction of the Innocent, 1954)や、コミック問題に関して上院で開かれた公聴会記録なども入っている。
この中に「コミックス・ジャーナル」の全バックナンバーも収録されることになった。
以前から「コミックス・ジャーナル」のバックナンバーは定期購読者にオンラインで提供されていたが、今回の統合でより研究が促進されることが期待される。とりわけマンガを収蔵していない大学に所属する学生・研究者にとっては朗報だろう。
すでにアメリカ議会図書館、大英図書館、ハーバード大学図書館、イェール大学図書館などが契約しているとのこと。
Alexander Street Pres社はこれ以外にも様々な図書館向けデジタル・データベースを提供しており、日本においては紀伊国屋書店で取り扱われている
 

「コミックス・ジャーナル」がデジタル・アーカイブ・パッケージ参加へ(プレスリリース)
http://www.fantagraphics.com/index.php?option=com_myblog&show=The-Complete-Comics-Journal-Archives-Join-the-Underground-and-Independend-Comics-Archive-from-Alexander-Street-Press.html&Itemid=113