ジェピーズ・エンターテイメント・ミュージアム」(Geppi’s Entertainment Museum)は、アメリカ合衆国メリーランド州にある私設の博物館。アメリカの大手マンガ流通業者「ダイアモンド・コミック・ディストリビューター」を創業したスティーヴ・ジェピ氏が個人的に集めたコレクションを基にして、2006年に開設された。

総面積約1500平方メートルの室内には、アメリカ建国以前の時代から今日までの、新聞マンガ、コミックブック、人形、玩具、レコードからテレビ・ゲームまで、様々なアメリカのポピュラー・カルチャーに関する資料が収集・展示されている。

この「ジェピーズ・エンターテイメント・ミュージアム」で、2013年12月から2014年12月にかけて、「Milestones: African-Americans in Comics, Pop Culture and Beyond(マイルストーンズ:アメリカのマンガ、ポピュラー・カルチャーにおけるアフリカ系アメリカ人展)」が開催されている。

アメリカを代表するポピュラー・カルチャーのひとつであるマンガには、ステレオタイプ的なものも含めれば、その誕生当初から様々な黒人が描かれてきた。また、第二次大戦後には、黒人のためのコミックブック「オール・ニグロ・コミック」(1947年創刊)や、「ニグロ・ヒーローズ」(1947年創刊)、「ネグロ・ロマンス」(1950年創刊)なども発行されている。そして1960年代中頃には「ロボ」や「ブラック・パンサー」といったブラック・ヒーローも登場するのだが、現実の社会と同じくマンガの世界においても、アフリカ系アメリカ人が常に変わらずマイノリティであったことは確かだろう。1990年代に入ると、アフリカ系アメリカ人の作家たちが集まって自ら「マイルストーン・メディア社」を立ち上げ、この不均衡を是正しようとする試みも生まれた。

今回キュレーションを担当したのは、この「マイルストーン・メディア社」を立ち上げたひとり、マイケル・デイビス氏。展示タイトルに「マイルストーンズ」が選ばれていることからも明らかなように、「マイルストーン・メディア社」のマンガや作家が大きく取り上げられているが、それだけでなく、アメリカのマンガ・シーンにおいてこれまでアフリカ系アメリカ人作家が刻んできた様々な里程標(マイルストーンズ)を発掘し、合わせて現在進行中の作家たちの活動を広く紹介する展示になっているようだ。

マイルストーンズ:アメリカのマンガ、ポピュラー・カルチャーにおけるアフリカ系アメリカ人展
http://milestonestheshow.com/show-information/