コラム | Column

2015年以前のコラムについて現在のレポート・レビューのページに掲載されております。

コラム 2016年アニメ映画の興行成績から見る日本の映画市場動向(後編)

前編では昨年のアニメ映画の相次ぐヒットを、近年のヒット映画の傾向と結びつけて論じてきたが、後編ではアニメ映画を扱う各映画会社のアニメへのアプローチに目を向けてみたい。

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2017年03月24日更新

コラム デジタル・アニメーションの過去・現在・未来 第7回(全7回)

誰でも映像作品を作れる時代...こう言われたのはいつからだろう? 20年程前、パーソナル・コンピューターが夢のクリエイティブ生活の到来を謳った時からだろうか?

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2017年03月24日更新

コラム 2017年は湯浅政明の年となるか? 〜『夜は短し歩けよ乙女』と『夜明け告げるルーのうた』公開によせて〜

 アニメーション映画の新時代到来と騒がれた2016年が過ぎ、『君の名は。』のようにオリジナル長編作品が邦画の主役となる時代が来るのか? その試金石となる2017年が幕を開けた。オリジナル作品ではディズニーの『モアナと伝説の海』、ユニバーサル・スタジオの『SING ~シング~』、神山健治監督の『ひるね姫 ~知らないワタシの物語』などの話題作が早くも名を連ねているが、ここにもう一作、湯浅政明監督による初の劇場用オリジナル作品『夜明け告げるルーのうた』(5月19日公開予定)が連なっていることに注目したい。

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2017年03月17日更新

コラム 2016年アニメ映画の興行成績から見る日本の映画市場動向(前編)

 以下は日本映画製作者連盟発表による、興収10億円以上をあげた2016年公開映画のタイトルを、邦洋とりまぜて10位まで、興収順に整序したものである。 順位 公開月 作品名 興収(億円) 配給会社 1 8月 君の名は。 235.6 東宝 2 2015年12月 スター・ウォーズ/フォースの覚醒 116.3 WDS 3 7月 シン・ゴジラ 82.5 東宝 4 4月 ズートピア 76.3 WDS 5 7月 ファインディング・ドリ...

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2017年03月17日更新

コラム 『こち亀』の40年を考える

2016年の「週刊少年ジャンプ」42号において、1976年の初掲載以来、40年に渡って連載された『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(以下『こち亀』)が(連載を)終了した。長期連載の間にどれだけ広くこの作品が日本中に浸透したかは、全国ネットのテレビのニュースでまで終了が報じられたことでよくわかるだろう。まさしくそれは、"事件"だったのだ

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2017年03月10日更新

コラム デジタル・アニメーションの過去・現在・未来 第6回(全7回)

 その昔...おそらく『クラッシャージョウ』(1983)の特集記事ではないかと思うのだが、安彦良和氏が『機動戦士ガンダム』(1979)でセル着彩に使用した塗料の色数は70色だったのだが、『クラッシャージョウ』で120色も使えて驚いた(※1)、と語られているのを読んだ事がある。

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2017年03月10日更新

コラム アニメーション産業2016年の傾向と2017年の展望

今年に入っても公開が続く『君の名は。』の大ヒットにより、スタジオジブリ作品に続いてアニメーション映画の集客力が改めて注目された2016年。「デジタルコンテンツ白書2016」(デジタルコンテンツ協会刊)の「アニメーション」項目では、さらに「2016年のアニメーション産業の状況」は「大変革」であると指摘して、その理由を「従来のアニメーションビジネスでは、テレビ放送、映像パッケージ販売、劇場興行が中核に位置してきた。

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2017年03月03日更新

コラム デジタル・アニメーションの過去・現在・未来 第5回(全7回)

 最近、家電量販店などのテレビコーナーに、「4K」だけでなく「HDR」マークの付いた商品がよく並んでいる。店員に聞いてみると「今までより明るく、クッキリ見えるようになります!」と言うのだが、これではなんだかよくわからない。2016年を「HDR元年」と謳ったメーカーがあるかと思えば、最近のデジカメにも「HDR」モードがあったりして、はたして「HDR」とはなんなのだろうか?

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2017年02月24日更新

コラム 書評:「映像研には手を出すな!」1巻(著:大童澄瞳)

「マンガ家マンガにハズレ無し」と言われるほど、「マンガ家(マンガ業界)を主人公にしたマンガ」は栄えている。最近でも「バクマン。」(原作:大場つぐみ、作画:小畑健)や「アオイホノオ」(島本和彦)、「重版出来!」(松田奈緒子)などの大ヒットがそのジャンルから生まれ、他メディア展開してさらに話題を呼ぶなどしている。また「漫画家残酷物語」(永島慎二)や「紙の砦」(手塚治虫)「まんが道」(藤子不二雄Ⓐ)、「ノンキ先生まんがノート」(寺田ヒロオ)などという「古典」といっていいほどの名作も存在している。

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2017年02月17日更新

コラム マンガの2016年とはなんだったのか?

電子配信と電子書籍によるデジタルコミックのマーケットが拡大する一方で、紙媒体のマンガ雑誌とマンガ単行本がシェアを減らし続ける状況は2016年を経ても変わらず、潮流がゆるやかに変わるなかで、40年に渡る『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(秋本治)の連載終了が大きく取り上げられることになったこの一年。部数減少が止まらないマンガ雑誌においては、ついに週刊少年ジャンプの200万部割れ、週刊少年マガジンの100万部割れまでもが囁かれるようになったが、それも自社コミックを電子配信する『少年ジャンプ+』(集英社)や『マガジンpocket』(講談社)の健闘と併せて見れば、読者数が減っているとは言い難いところがある。

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2017年02月17日更新

コラム デジタル・アニメーションの過去・現在・未来 第4回(全7回)

1995年、初の一般用デジタルビデオ機器であるDVカメラ、SONY DCR-VX1000が登場した。その数年後、撮影したデジタルデータをそのままコンピューターに取り込み、編集・加工出来るようになったのは、8mmフィルムからはじまった私の映像制作人生で最大の衝撃だった。数十万円レベルの機材で、放送レベルに匹敵する映像を作れるのだ。

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2017年02月17日更新

コラム Global Game Jam2017にみるゲーム開発イベントの新潮流

ギネスブックにも認定された世界最大のゲームジャム「Global Game Jam(GGJ)」[http://globalgamejam.org/](主催:非営利団体Global Game Jam)が2017年1月20日から22日まで48時間にわたって開催された。開催9回目にあたる2017年度は、全世界で36,000人以上が905会場で参加し、「WAVES」をテーマにした7,000本以上のゲームが開発され、その広がりは95カ国・地域にも及んだ。

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2017年02月10日更新

コラム デジタル・アニメーションの過去・現在・未来 第3回(全7回)

私たちは普段から、テレビや映画館、あるいはスマートフォンで「動く絵」「動く写真」を楽しんでいる。大雑把に言って、これらは「点」が集まって出来た「画像」を、高速度で切り替えることで「動いて」いる様に見せる技術だ。

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2017年02月10日更新

コラム デジタル・アニメーションの過去・現在・未来 第2回(全7回)

 今では想像することが難しいが、『トロン』(1982)など初期のCG映像は、コンピューターのブラウン管表示を1コマずつフィルムで撮影して記録されていた。  1999年公開の『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス 』で、映画本編の撮影に、はじめて全面的にデジタルビデオシステムが使用された。すでにこの数年前から、家庭用デジタルビデオ規格「DV」の登場で、小予算映画の一部はビデオ撮影のものも登場していた。それを追うように、35mmフィルムで行われていたメジャー映画の撮影も、これ以降急速にデジタル化が進んで行く。

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2017年02月03日更新

コラム 「動物たち」panpanya短編集紹介―不可思議な描線と世界―

 2016年11月30日に刊行されたpanpanya(パンパンヤ)の4冊目の単行本「動物たち」(白泉社刊)。このpanpanyaの独創的なマンガ表現を紹介したい。
 panpanyaは同人誌即売会コミティアと自身のウェブサイトで創作活動を開始し、2013年に白泉社のコミックアンソロジー「楽園 Le Paradis(ル パラディ)」のウェブ増刊で商業デビューしたコミック作家である。同年8月に同人誌「足摺り水族館」「ASOVACE(アソバセ)」を再構成した初めての単行本「足摺り水族館」を1月と7月より出版している(「1月と7月」は出版社名)。「足摺り水族館」は「このマンガがすごい!2014」のランキングで「オトコ編」の14位となり、大いに話題を呼んだ。

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2017年01月27日更新

コラム デジタル・アニメーションの過去・現在・未来 第1回(全7回)

現代の映像視聴環境、制作環境は、常に激しい変化の中にある。特に近年のスマートフォンなどデジタル端末の普及に象徴される、デジタルデータの活用法の変化と多様化は、もはや変化し続けることが常態であり、数ある映像メディアの内のどれが主流であるか言い切ることは不可能である様に見える。4K、8Kと高密度化が進む一方で、映像コンテンツの主な消費場所はスマホなど携帯端末の小型ディスプレイでもある。  映像・アニメーションの制作現場で起こりつつある様々な変化と併せて、これからの映像表現の可能性を考えてみたい。

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2017年01月20日更新

コラム 活性化する中小ゲーム会社主導の会社説明会と、その課題~HEAT渋谷から

ゲームクリエイターになるには、どうしたらいいのだろうか。答えはシンプルで、ゲーム会社に就職することだ。ゲーム業界はほとんどのクリエイターが企業に所属する「社員クリエイター」だからだ。大学や専門学校を出たばかりの新人が、ある程度の年収を得て、生活の憂いなく創作活動に打ち込める環境が用意されている。ある種、恵まれた産業だと言えるだろう。

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2016年12月16日更新

コラム マンガの2015年とはなんだったのか?

ORICON発表の2015年「コミック作品別ランキング」によれば、単行本売上部数の第1位は昨年に続いて『ONE PIECE』(尾田栄一郎)。予想どおりというか、ほかのヒット作を引き離して不動の一位をキープしている。以下10位まで『七つの大罪』(鈴木央)、『進撃の巨人』(諫山創)、『暗殺教室』(松井優征)、『キングダム』(原泰久)、『ハイキュー!!』(古舘春一)、『食戟のソーマ』(附田祐斗/佐伯俊)、『テラフォーマーズ』(貴家悠/橘賢一)、『監獄学園』(川本アキラ)、『東京喰種 トーキョーグール:re』(石田スイ)と続くのだが、順位にどこか既視感を感じるのは、10作品中の7作品が2014年の「コミック作品別ランキング」とかぶるためだろう。そういう意味では『進撃の巨人』ブームの余波がまだ残る一方、連載終了した『NARUTO -ナルト-』(岸本斉史)に替わって『七つの大罪』と『キングダム』が大きく躍進した以外に大きな変化はなく、売上部数から見る限りマンガ出版業界の2015年は、前年以上の動きはなかったと言えそうだ。

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2016年03月22日更新

メディアアートへの視座 メディアアートへの視座(1)----サイバネティクス----(後編)

「メディアアートへの視座」と題したこの連載では、メディアアートに関連するキーワードをひとつ取り上げて、その学術的な背景を概説していきます。そのことによってメディアアートをより深く楽しみ、考えるための視座を提示することを目的としています。その第一回となる今回は、基礎情報学、表象文化論を専門とする原島大輔氏に「サイバネティクス」という観点から論じてもらいました。

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2016年03月22日更新

コラム メディアアートへの視座(2)----メディア考古学--

メディアアートと呼ばれる芸術領域は、世界各国のイベントと連動しつつ、1980年代以降その勢いを増大させてきた。メディアアートはデジタルメディアを利用した芸術の形式として定義されたり語られたりすることが多いため、どうしてもそこには「最新」といったニュアンスがつきまとう。例えば、アルス・エレクトロニカは1979年に開始された世界最大のメディアアートの祭典であるが、近年では、1980年代や90年代に見られたメディアテクノロジーや、それと私たちの関係をラディカルに問い直すような姿勢は後退し、最新の技術やそれがもたらす「新たな経験」を目玉とした文化産業による見本市といった様相をより強く呈すようになっているように思われる。

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2016年03月22日更新

コラム アニメーション産業2015年の傾向と2016年の展望

2016年も早くもふた月目に突入したが、昨年の末を賑わせたのは映画『スター・ウォーズ』シリーズ10年ぶりの新作公開と、二週連続でその観客動員数を上回った『妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!』の健闘だった。年間興行収入ランキングにおいても2015年は1位から10位に『妖怪ウォッチ』『バケモノの子』『名探偵コナン 業火の向日葵』と国産アニメーションが3本入り、これに『ミニオンズ』など日本以外の国のアニメーションも加えれば、ベスト10の半数がアニメーション映画。しかも日本のアニメーションは11位と12位にも、『ドラえもん のび太の宇宙英雄記』と『ドラゴンボールZ 復活の「F」』が続いている。

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2016年03月22日更新

コラム コンピュータ・ゲームに関わるさまざまなデータベース

ゲームのデータベースは、ゲームに関わるマーケット調査や、研究調査の基礎資料、ゲームアーカイブといった保存活動の基盤として使われるほか、一般のゲームユーザーが好きなゲームを探したりするといった用途にも使われている。 ただ、こういったデータベースの性質は実は、ものによって様々な特徴をもっているが、その違いについてはあまりよく知られていない。それぞれのデータベースはどのような性質をもっているのだろうか。

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2016年02月26日更新

メディアアートへの視座 メディアアートへの視座(1)----サイバネティクス----(前編)

「メディアアートへの視座」と題したこの連載では、メディアアートに関連するキーワードをひとつ取り上げて、その学術的な背景を概説していきます。そのことによってメディアアートをより深く楽しみ、考えるための視座を提示することを目的としています。その第一回となる今回は、基礎情報学、表象文化論を専門とする原島大輔氏に「サイバネティクス」という観点から論じてもらいました。

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2016年02月05日更新